医療と死生観の関係

生と死について深く考える「死生観」。宗教的・哲学的な話になりがちですが、現実に日々この問題に向き合っているのが、医療の世界です。死生観について、医療関係の立場も交えて見ていきましょう。

医学の発達は、最先端技術による延命治療などにより、人の「死の迎え方」も大きく変えたと言えます。その一方で、「無意味な」延命治療を拒否する尊厳死や、末期患者の意向に従って継続的に行なわれるホスピスケアへの需要も確実に高まってきています。宗教上の理由から輸血を拒否するというケースもよく聞かれます。これらは医学的な“常識”と相反することも少なくありませんが、患者自身の意思、ひいては人権を尊重するという意味では無視できないことであり、医療従事者としては大いに悩む問題でしょう。

また、日本では欧米に比べて脳死による臓器提供の数が少ないですが、これも日本人の死生観が深く関係しているものと思われます。

非常に難しくデリケートな問題ですが、これから高齢化がさらに進む日本にとっては、ますます親権に取り組まなければならない問題であると言えるでしょう。